2018/04/25

処分を変えるのは何か。

Pocket

↓もちろんやるべきことはやります。

最近ご面談が多く、再審査の趣旨を書いたり、
口頭意見陳述に行ったりしておりまして、心の余裕がなく、
ひさしぶりの投稿になってしまいました。

最近は、ご自身で手続きをされて
(いくつかはウチでやって、というのもありますが)、
不支給になってしまったというケースを何件か
審査請求、再審査請求とやっています。

その多くが過去の記録が取れなかったというものなんですが、
ボクらがやってもとびきり新しい資料が出てくるということは
そう多くはなく、元々ある手元の資料だけでやることもあります。

その場合は、いかに今ある資料に説得力を持たせられるか、
他の処分と比べて本当に認められないのか、という点を
突き詰めていくしかないと思っています。

不支給を受けると、当然ですが本当に皆さんがっかりされて、
お困りになっていることが大変多いです。

今月は再審査請求で処分変更2件来ましたので、
これはもう本当に良かったな、としか言いようがないのですが、
ボクも開業して9年目、障害年金もやって9年目になりまして、
思うようになったところがあります。

ボクが審査請求や再審査請求の趣旨で、
やれ過去の判例がどうだ、とか
過去の裁決がどうだとか言っても、結局、
最後は人が決めているのだと思うようになりました。

たとえば3年でも社会的治癒が認められる人はいるし、
5年でも認められない人もいます。
初診日がかなり曖昧でも認められる人はいるし、
それなりに絞れてても不支給を受ける人はいます。

これらの全てを合理的に説明するのは、率直に難しいです。
全てが同じケースというのはありえませんから、
過去にそういうこともあったよ、ということに留まります。

もちろんできる限りの諸条件を整える努力をした上で、
最後は、この人に年金を支給するべきなのか、
審査する側の心を動かせたのか、という点が
問われるように思うようになりました。

Pocket

カテゴリー: 障害年金。

2018/04/11

膝を怪我しました。

Pocket

↓大変そうです。

白木くんが膝を怪我しました。スノボだそうです。

先日、新築されたさいたま赤十字病院に入院、手術をしまして、
今はリハビリをしながらも、毎日出社しています。
松葉杖をついていて、かなり移動に制限が加わってます。

「俺、いま人工関節の申立書書かせたらすごいぜ!」って言ってます。

何がすごいのかわかりませんが笑

たぶん身をもって知ったので、
思い入れが半端ないってことでしょう。

それと関係があるのか(たぶんないです)
最近は人工関節のご依頼が多いです。
ご自身で行われて不支給(初診日が20歳前と疑義)というものもあり、
やはり簡単ではないな、と思います。

人工関節については、重さという意味ですと
3級は少なくとも確定ですから、争点は初診日という事になります。

初診日が厚生年金期間中であれば、(もちろん保険料納付要件も必要ですが)
この場合は障害厚生年金3級が認められることになります。

ただ、変形性股関節症の方の場合は、
先天性股関節脱臼があったりすることが多く、
ここに疑義を持たせない請求を行うことが重要です。

これが初診日となってしまうと障害基礎年金の請求となり、
その場合は不支給となってしまうからです。

障害年金請求は本当に難しくて、今日も事務所みんなで
受けた返戻について頭を悩ませています。

Pocket

カテゴリー: 障害年金。

2018/03/28

補佐人業務終了。

Pocket

↓補佐人やりました。

今月、今までで一番長い事案が完了しました。

実にご依頼いただいたのは2013年の2月です。
5年です。5年かかりました。。。

この方は知的、発達の方なのですが、
お母さまが請求されて、診断書は非常に重いのに不支給。

その審査請求から受任→再審査請求
2014年再請求
2015年再々請求→審査請求→再審査請求→この処分に訴訟提起
2017年再々々請求、というような過程をたどりました。

20歳前傷病なので、争点は純粋に障害の程度です。
それも診断書が重いのに認められない。

もうこうした場合はどうしたらいいんでしょうねえ。。。

障害認定基準では、就労しているからといって、
直ちに日常生活能力が向上したと捉えてはいけないって書いてあり、
また再審査請求では「総合的に勘案して」不支給というんですけど、
どう見ても労働以外に加味することって書いてないんですよね。

再審査請求の段階で既に会社から意見書をいただいたり、
というのはしていました。

なぜ頑固なまでにこの方が認められなかったのか、
今でも本当に不思議です。
そしてこれは誰にでも起こりうることなのです。

他の知的・発達の方に対する悪しき前例になってはいけない!
というお母さまの強い思いもあり、訴訟に移行しました。

障害年金法研究会でお世話になっている
関哉弁護士に代理人となっていただき、
ボクは補佐人として出廷しました。(特に発言機会はなし)

訴訟を進めている中で等級判定のガイドラインが出て、
もう一度請求してみようということになりました。
認められれば訴訟にも良い影響がある、との見立てでした。

その結果、そちらが先に障害基礎年金2級として認められました。
これは大きな驚きでした。何せ診断書も何も変わっていないのです。

当然、これらの診断書と年金証書についても裁判所へ提出します。

すると、なんということでしょう。

その次の期日において、国は争いから下り、
処分を変更すると言いました。

今年に入ってこれらの年金が無事に入金され、
5年に渡った障害年金請求が完了したのでした。

Pocket

カテゴリー: 障害年金。