2018/03/20

「受給率」に大した意味はないという話。

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↓まあただの数字っすね。

最近、障害年金で「受給決定率99%!!!」
とかの広告の文言を目にします。

でも、これって指標として全く意味がないと思っています。

だって、そんなの受給間違いないものだけ受任すれば、
100%に近づくことはわかりきっていること
であって、
この率が高ければ高いほど、要は「難しいケースは受けません」
「厄介なものは受けません」という意味に近しいと思うのです。

たとえば、最近でもウチの事務所で、
裁定請求段階で不支給というのはあります。

とはいえ、ボクだって丸っきりのバカではありませんし笑、
(丸っきりのバカではないか、という疑念はここでは拭えませんし、
 そう思われたら、まあそれはそれでOKですが笑)
障害年金をやって9年目ですから、何の問題もない
通常の裁定請求を落とすことはありません。

ただ・・・

「これ認められるかなー」
「かなり厳しいけどやってみるかなー、悩むなー」
「やらないと認められないよな・・・」

という形で頑張って受任したもののうち、
やっぱり3分の1くらいは裁定請求で不支給となってしまうんです。

そこから審査請求、再審査請求を経て、
おおよそ、その不支給のうちの6~7割は
受給権を得ていくこととなります。(経験上)

そうしたことが予想される場合は、きちんと説明をしております。
以下は今月いただいたアンケートです。

3003アンケート

ご自身で請求されて却下となり、
その後当事務所で再請求からお受けしました。
平成27年6月頃にお会いして、そこから3年弱です。

大変時間がかかってしまって本当に申し訳なかったのですが、
再審査請求までかかるとは思っていましたので、
ご面談時にそのご説明をしています。

こういうケースが認められると、もう最高に嬉しいんですが、
そこに至るまでは、個人の心情的には針の筵です。。。

不支給となれば、説明しているとしても申し訳ないし、
審査請求、再審査請求となれば
大量の調べものもしなければいけないし、
それをアウトプットしなくてはいけないし、
最初の着手金以後、収入はなくなって全部持ち出しだし・・・。

できれば早く決まってほしいです笑

別に「難しいケースも受けてね!」って、
誰に頼まれているわけでもありませんから、
じゃあやめれば、と言われると、まあそれまでですが笑

やめてもいいんですけど、でもそれでは
ボクにとって「この仕事」である意味がないかな、と思っています。

これは時間かかるなあ・・・
(それも受給権を得られるとは限らない)っていうものでも
行ける気がする!って思ったらお受けしますし、
そもそもボクら社労士が難しいケースを断ってしまったら、
誰も代理できる人がいないというのが現実です。

じゃあこの仕事して食べている以上、
やれる限りはやるしかないよね。

ただ、こうした受任というのは決して多いわけではないので、
全体を見てなんとかかんとか事務所を維持して行けますし、
結果として全体の9割以上は受給されていると思います。

でも99%だからウチ最高でしょう?とは単純に言えないのです。

受給率っていうのはマーケティングのための数字であって、
ただの広告文句に過ぎないと思いますね。

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