2014/03/05

身体障害者手帳の認定基準が見直しされます

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↓こんなにしれっと出すとは・・・

身体障害者手帳の認定基準改定

身体障害者手帳の認定基準が平成26年4月1日、来月から変わります。

昨年度かな、ペースメーカーと人工関節の等級について
厚生労働省で専門家会合が行われていて、ペースメーカーは3回くらい、
人工関節は1回くらい、厚生労働省のサイトに議事録が掲載されていました。

これについては以前、企業向けの障害者雇用セミナーで
こんなことになってますよ、くらいにお話したんですが、
その後何も音沙汰なく油断していたんです。

そして今日、全然別件で調べ物をしていて発見しました。
(障基発0121第1号)厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長
「身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について」の一部改正

もっとわかりやすいのを東京都が作っていました。
人工関節、ペースメーカー等に関する身体障害認定基準の見直しについて

ペースメーカーは一律1級 → 1級、3級、4級へ

まじか!全然話題になってないし、
本当にサラっと出してきてて本気で驚きました。

障害者雇用の観点からすると、ペースメーカーは現状、手帳1級ですから、
重度身体障害者として2人に計算することができます。
これで法定雇用率満たしている会社としては・・・完全にピンチですね。
ただし、18歳未満の心臓疾患によるペースメーカーは1級継続のようです。

ペースメーカーを装着されている方もおられると思いますが、
今年の3月31日までに医師の診断書(意見書)を作成してもらい、
6月30日までに出せばOKです。このどちらかの要件を書くとアウトですね。
あとは更新時ですが、3年以内に再認定を行い、その結果級落ちがありえます。

いずれ障害年金も認定基準が改正される?

まあ、当然そういう流れになるでしょうね。
身体障害者手帳は先行して認定基準を変更しています、とか言って。

そうなると、人工関節やペースメーカーを入れて自動的に3級、
という事で遡及請求しているものも、いずれできなくなるかもしれませんね。

人工関節やペースメーカーを入れてらっしゃる方は、
なるべく早めに障害年金を請求なさってください。

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障害年金をやるのにSSL化は必須だと思う。

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↓ぜひみんなやって欲しい。

社会保険労務士事務所で個人情報の管理って重要だと思う。

ウチのような医療情報を含むセンシティブなものはもちろん、
一般企業を顧問先に持つ社労士も同じことだと思う。

Googleも検索などSSL化した影響で
アナリティクスで確認できるキーワードが減った、という話もあったけれども、
やはりこういう情報管理はかなり厳しくなっていると思う。
それでウチも障害ねんきんナビは全体をSSL化した。

ところで全然関係ないけれど、先日ランサーズを見ていたら
同じジオトラストのSSLが使われていた。
こういうものも上を見たらキリがないんだけれども、
とりあえずは必要にして十分なのかな、と思う。

社労士にはSRP認証があるけれど、実際すごくありがたい。
普通にPマークを取ろうとすると管理体制、それに伴うコストも半端ない。
(前の会社でPマーク取得する過程をちょっと見ていた)

20000人以上いる開業社労士でPマークを取っている、
取れる社労士と言うのはほんの一握りだと思う。
ウチも現時点ではちょっと取るのは難しい。

それでも上記のSSL化など個人情報には気を配っているつもりだし、
それがアピールできるSRP認証は非常に効率のいい資本投下だと思う。

個人的には障害年金やるなら、最低限問い合わせフォームくらいは
SSL化くらいはしないとまずいと思う。
費用もそんなに何十万も掛かるわけではないし。

独自SSLでなくても、共有SSLは多くのサーバに用意されているので、
あとは社労士がどういう風に情報の取り扱いを考えているか、気持ちの問題だと思う。
是非そういうところも気を配って欲しいなー、と思う。

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2014/02/28

不支給決定・・・認定作業というブラックボックス。

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↓落胆。でもまだ終わりません。

今日一件、障害厚生年金の結果が判明した。
結果は却下だった。

障害は眼に関するもので、程度はかなり重い。
しかし今回受給は認められなかった。

障害年金の場合、障害の程度が重いだけでは受給することができない。
保険料の未納が一定以下でなければならないし、
請求する制度も人によって異なる。

これらは「初診日」によって決められるので、
原則として初診日は特定されなければならない。

この初診日とは非常に難しくて、奥が深い。
今回はウチですべて記録を調べて請求をしたが却下だった。

非常に古い初診で一件目、二件目はカルテなし。
ただ一件目の受診記録だけが取れ、PC画面を添付し初診とした。

日付、医療機関、診療科目は特定できた。
これに年金機構が下した結果は却下だ。
現傷病と因果関係があると判断しなかったものと考えられる。

今、年金機構は非常に初診日についてうるさい。

ちょっと前、過去に家計簿で初診を証明したことがあるが、
この時は病院名しかわからず、内科ということしかわからなかった。
しかし糖尿病(後の慢性腎不全の初診)として認められた。
この時も厚生年金だった。

今回は眼科を受診していたことまでわかったが、
具体的な傷病名まではわからなかった。
つまりほぼ同じ条件だ。PC記録があるだけ有利かもしれない。
しかし今回は認められなかった。

この二つの何が違うのか、正直わからない。
内科は風邪でも行くかもしれないが、その時は認めた。
眼科は持病がなければそうそう行かないだろう。
何を認めて、何を認めないのか、もうよくわからない。

重要なのは、この方は別に未納だったわけじゃない。
年金記録が失われたわけでもない。
誰もがしなくてはならない、請求傷病の初診を示したが、
それが認められなかっただけである。

「障害年金請求は自分でもできる」というのは自由だけれど、
こういう事例も実際にあるということを知ってほしい。

今、この方は非常に視野が狭く、日常生活に支障が大きい。

初診時点で、既に治る見込みも治療方法もないことが告げられる。
意味のあるようなないような「経過観察」とされた。
仕事を継続しながら、徐々に病気は進行していく。

その間も社会保険の適用事業所で就労していれば、
誰でも自動的に給与から厚生年金保険料を天引きされる。
厚生年金保険に免除はない。

いよいよ日常生活に支障が出始める。そして障害厚生年金を請求。
「経過観察」中に、病歴がわかる資料は法定保存年限の問題で消失し、
確固たる資料は集まらなかった。不支給決定となる。

これは誰にでも起こりうるものだ。

同じ障害なら同じ給付が得られる、と思ってないだろうか。
自分はちゃんと保険料を納めてきたから、
請求したら受給できると思っていないだろうか。

だとしたらそれは間違いだ。
行政の処分が公平で筋が通っている、なんて幻想である。
残念だけれど、今回は再審査請求まで行くと思う。

たぶん結果が出るまで一年半くらいはかかるだろう。
非常に申し訳ないし、残念だ。

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カテゴリー: 業務部。, 障害年金。