↓備忘録です。
今回、平成27年5月に社会保険労務士法人を作りました。
聞いたことはあるけど、謎な存在。社会保険労務士法人。
法人化するとやたらお金がかかる社労士法人。
そんなイメージがあるのではないでしょうか。
当たり前ですが、マニアック過ぎて社労士法人の作り方、
というのもなかなか出てきません。
せっかく一人法人も作れるようになることですので、
作った者としてここに過程や面倒だったこと、
トラブルなどをまとめておいて、皆さんが困ったときに
あわよくば障害年金の仕事を貰おうと書いておきます。
ちなみに基本的には自分でやりました。
モノは経験ですので、これを機に登記についても
自分でやって勉強しようと思いました。
手引きをダウンロードしよう!
連合会の社労士会員サイトに法人化の手引きというのがあります。
まずは落ち着いてこれをダウンロードします。
ここに置いても良かったんですが、
近々変わるでしょうからあえて置きません。
手引きを見つけることがまず法人化の第一歩です。
どっか違う社労士会のサイトにもあった気がします。
定款をつくろう!
法人化の手引きを見ると定款を作らないといけないようです。
定款とは会社の憲法だそうな・・・。
ご丁寧に定款の例まで置いてあります。
基本的に流用して、いらない部分を削る方法を取ります。
併せて、社労士会を通じて連合会へ法人社員になれる確認を求めます。
こちらは書面で1、2週間で届きます。
これがないと定款認証を受けられません。(たぶん)
原本は還付の手続きをして返してもらいます。
注意するべきなのは、定款に個別労働紛争と
給与計算を入れないとこれらの業務はできないようです。
ちなみに定款例には入っています。
定款は電子申請すると4万円がかかりませんので、電子申請一択です。
ウチは行政書士ではありませんので、
仲の良い行政書士に依頼することにしました。
ほとんどの公証センターが、社労士法人なんて
今までやったことない、と言うはずです。大宮では初だそう。
公証人とのやり取りも面倒です。
法人化するくらいですからいらっしゃるでしょうが、
仲の良い行政書士がいない場合・・・いつでもご紹介いたします。
公証人には5万円を払います。受け入れるしかありません。
登記しよう!
定款ができればいつでも登記OKです!
別に「登記しますけど」とか社労士会に言う必要はありません。
いずれ言う時が来ますが、ここは黙って登記しましょう。
大体、法人社員の確認書をお願いした時に薄々わかってるはずです。
「いつ登記できますか」と聞かれるかもしれませんが、
自分でやるならばきっと補正が入って遅れるはずです。
ボクは登記簿が取れたその日に連絡しました。
そのタイミングで書類を送ってもらえば大丈夫です。
登記はもちろん電子申請で登記します!社労士ですからね!
登記ねっとでできます。「ねっと」が平仮名で、
なんとなく障害ねんきんナビっぽいです。
なんで登記だけe-govじゃないの?と思いましたが、
「申請用総合ソフト」がe-govにつながっているようです。
どう見ても書類通りに打つ社保の電子申請より便利です。
なぜ法務省はこれを提供していて、厚労省はないのだろうか。
ちなみに設立日は登記申請をした日(夜やれば翌日とか)です。
変な日に登記すると、登記簿に載りますのでブルーになります。
まず申請用総合ソフトを使うための登録をして、
その後ソフトを立ち上げます。
その辺はわからなければマニュアルを見てください。
Webサービスとか普段使ってるなら別に見なくて十分使えます。
作り方は「申請書作成」→「商業登記申請」→
「登記申請書」→「登記申請書(法人等用)」です。
従たる事務所を作るなら同時申請がいいと思います。
作り始めると「 」登記申請書と書いてあって、
「 」にはなんて入れればいいの?っていきなり思いますが、
ここは士業らしく落ち着き払って「社会保険労務士法人」でOKです。
あとはGoogle先生に聞きながら埋めていきます。
登記事由は「○月○日発起設立の手続終了」とかです。
とりあえず一通り埋めて不安になります。
そしてそっと送信ボタンを押しました。
・・・申請をして数日待っても何も起こりません。
申請には定款の原本(データ)と法人社員になれる紙も付けました。
不足書類はないはずなのだけれど、審査中にもならないな。。。
これは嫌な予感がする。士業のシックスセンスが告げます。
管轄の法務局へ電話しました。
「法人社労士の確認書の原本を郵送してもらわないと審査できませんよ」
「それ待ちです」
なにー!速達で出しました。
その後、ボクは補正を受けました。
「目的」は定款通りにすること、だそうです。修正しました。
登記手数料は300円で、登録免許税は0円です。
つまり300円で登記できます。
恥を忍んで書きますが、ボクは69,000円を間違って納めて、
まだ返ってきてません(笑)還付は数カ月後だそうです。
ちなみに特定の付記を受けている場合は、
登記に入れなければならないっぽいです。
「特定社員」坂田新悟 と書いたら登記されていました。
登記自体はお金がまだ返ってこない以外は、意外にできます。
障害年金みたいに不支給とかはないですし。時間掛ければいけます。
社労士会への入会
手引によれば、社労士法人は登記によって成立するとあります。
よくいつから法人化したんですか?と聞かれたんですが、
はっきり言って「わかりません」。
設立日なのでしょうが、もちろん登記簿は取れないし、
大体その期間中は補正してるし・・・。
そして登記完了した時には既に成立しているし。
結局のところ登記完了後、
いつ法人としてスタートするかは、
運用面の問題な気がします。
税務面も相談しながら切り替えていく必要がありますが、
やはりいきなりズバッとは難しいです。
この辺りは徐々にやっても大丈夫らしいです。
社労士法人は社労士個人とは別の人格ですので、
社労士会入会が必要です。
個人は法人社員へ変更となり、そちらも会費がかかります。
ですので簡単にいえば倍です。
もちろん他の都道府県の社労士会に支店を持てば、
その県会にも入会が必要になります。
え?会館建設費?何それ・・・。みたいなのもあります。
黙って受け入れます。
結論。
作るのは簡単です。お金もそんなにかかりません。
問題は作ってからですね。お金がたくさんかかります・・・。
もちろん誰でも試算してから作るでしょうが、
それでもやっぱり、悲しいです笑
作るからにはいろんな動機があると思います。
ただ、よりご依頼者の方の役に立ちたいということは、
皆さんが思っていることだと思います。
その一つとして法人化というのはありえますよね。
今後、ボクらも目標に向かってまたがんばります。
法人化というのは、その気持ちを確かめられる出来事でした。