2013/12/06

審査請求の完了と追加。

Pocket

一つ、審査請求が完了。

と同時に一つ審査請求が増えまして(汗)、
こちらも年内に進めていかなくてはなりません・・・。

今日は北本に行ってきました。

ウチの父が北本で仕事していまして、
たぶんその会社の前を通りました。

さすがに「ちわー!」とか言って入っていけなかったです(笑)

a1370_000439

最近、初診日に関する記事を書くことが多いのですが、
実は却下が増えている気がしています(ウチだけかな・・・)。

不支給や却下になると、もしその決定に不服があれば
審査請求していくことになるんですが、
この間別件で審査請求した際に添付資料を付けて出したんですね。

棄却だったんですが、決定書に社会保険審査官が
こんな風に書いてきました。

「請求人は、就労状況に関する書類を添付し審査請求に及んでいるが、
社会保険審査官は、請求人が年金請求書に添付した診断書等に
基づき行った処分が認定基準に照らして妥当であったかどうかを
審理するものであることを申し添える」

はあ?

違うだろ、保険者の審理が尽くされてなかったら、
その決定は妥当じゃないから、
そこは社会保険審査官が審査するべきだろ。

そういうポジション
だろ。

この理屈から言うと、裁定請求後に出す書類は全て無意味です。
審査請求の審査の対象になり得ないわけです。

もちろん再審査請求だってだめですよ。
だって裁定請求時に出された資料についてのみ審査するのだから。
それは再審査請求だって同様の趣旨でないとおかしいですよね?

当然その趣旨で、山ほど棄却されてるはずです!

とまあ、そんなわけないんですが、
そういう決定がありました。斬新すぎて引きました。

むしろ、審査請求書に「添付書類」って欄、用意されてるし。
じゃあここには何を添付すれば良いのですか。
保険者の処分が妥当でない証拠を添付する以外に、何を添付しろと?

それに社会保険審査官だって直接医療機関へ連絡して、
意見書やカルテ、内容確認を取ってますよね。

それって、なんすか。
裁定請求時に添付されてないんですけど。

最近こういうことは外で言わないようにしているんですが(笑)、
そのかわり事務所で愚痴ってます、はい。
だって腹立たしいでしょう、こんな決定。
もし家族がこんな決定されたらどう思いますか?

突然それを思い出したのでシェアしました!
これから帰ります。皆さま良い週末を!

Pocket

カテゴリー: 障害年金。
タグ: 

2013/12/02

再審査請求結果の到着と不支給について考える。

Pocket

こんばんは☆今日はまだ事務所で仕事をしております。

今日は月初なので再審査請求の結果が届きました。
残念ながら棄却でした。

ご依頼者の方には先ほど報告させていただきました。

普段、障害ねんきんナビでは成功事例を掲載していますので、
不成功事例は載せないのか、というお声もあろうかと思います。

基本的に不成功の事例は障害ねんきんナビには載せません。

障害ねんきんナビは障害年金のポータルサイトを標ぼうしています。
つまり、障害ねんきんナビは、障害年金に気付き、関心を持ち、
そして誰かに受給してもらうためにあるものです。

元々、障害ねんきんナビはボクが一人で、
あるWeb制作会社さんと一緒に作りました。
事例ももちろん0件から始まりました。

そして、2000件以上のお問い合わせにお答えし、
80件以上の事例を掲載して、
また今は10人弱の社労士さんに登録していただき、
月に20000人以上が来訪されるサイトになりました。

ここまで来ると、ボクが一人で使って良いものではないと思いますし、
できるだけ多くの方の役に立つサイトにしたいと思います。
そのためにどんなことができるかな、と考えています。

そうした意味で、不支給の事例は本体のサイトではなく、
ブログやFacebookで書くようにしています。

a1380_001504

障害年金は白黒がハッキリとつく業務ですので、
残念ながら黒(負け)となることもあります。
もちろん全体としては多くありません。

しかしそれは関係ないでしょう。

仮に95%以上の請求を通していても、
不支給の方に受給権を得ていただけないのは事実です。
もちろん理由はいろいろとあるのですが、
その事実から目を背けることはできません。

これから年末、来年にかけて忙しくなると思います。
やりたい事、やらなくてはいけない事もいろいろあって、
今一つずつ進めていますが、その一つとして

埼玉版ウーマノミクスサイトに協賛することになりました。

元々、社会保険労務士事務所ステラコンサルティングの方は
埼玉県の多様な働き方実践企業の認定を受けていましたが、
理念を共有しているとも言える、こちらにも微力ながら
お力添えさせていただくことにしました。

他にもいくつか進めていますので、またその段階が来ましたら
少しずつご報告させていただきたいと思います。

Pocket

カテゴリー: 障害年金。

2013/11/29

障害状態の決めかた。

Pocket

今日いただいたお電話でのご質問。

「ネットで二十歳前の病気の方が通りやすいって
聞いたんですが、本当ですかー?」

「ウソです」

「あー、ウソですかー、やっぱり」

二十歳前なら通りやすいって、聞いたことないな。

先天的な障害でも、今はガンガン支給停止されてるし、
不支給だって普通にある。

そりゃあ、障害というもの自体が
存在する理由を確認はしているだろう。
しかし要素の一つではあっても、
それで認定していないことは確かだ。

こういう時、正確に伝えたくなるのだけれど、
どうも今回は毛色が違う。

「二十歳より前にうつ病なら、今違ってもいいんですか?」

違う、と言われると単に病名が違うだけなら
もちろん可能性はあるはずだと思う。
でも前後の脈絡からすると、どうもそうじゃない。

「病名は違ってもいいですけど、今はもう◯歳ですよね?
今障害状態じゃないとそれは基本的にだめじゃないですか」

そうですよね、と言って電話は切れた。

当たり前だが、これは社会的治癒とかそういう問題じゃない。

でも同時にこういう時、いつも考える。
障害状態って誰が決めるんだろう。

特に精神障害で医療機関が「障害年金っていうのがあってね」
と話をしてくれるケースは少ない。

でも精神障害って明確な尺度がないから、
請求できるかの物差しを、通常請求する側は持っていない。
もちろん社労士になんかあるはずない。

つまりその辺りは医師次第、となってしまう。
そこであなたは該当しない、と言われたら、
「そうですか」って普通はなってしまうだろう。

社会保険という観点から見ると、
健康保険で傷病手当金というのがあるけれど、
例えばあれには医師が「労務不能」の証明をする。

でも傷病手当金の診断書を書かない、という医師は聞かない。
精神科医にとって、障害年金より傷病手当金の方が
記載するための心理的ハードルが低い気がする。

傷病手当金は一年半淡々と書いていたのに、
障害年金となると手のひらを返す、というのもままある。

ただ認定基準からすると、障害厚生年金三級とは
「労働に制限」なのだから、一部労務可能でも該当し、
完全労務不能である傷病手当金よりも本来は軽いはずだ。

そうすると傷病手当金には該当するが、
障害年金には該当しない、というのは理屈として無理がある。
それでも書きたがらない医師は多い。

これは、傷病手当金とはあくまで復職に期待した
一時的な手当であって、それが障害年金となると、
一気に福祉的な印象を医師が受けるからではないだろうか。

もし仮にそうだとすると、医師が躊躇する気持ちもわかる。
しかし、それは診断書を書かない理由にはならない。

そもそも診断書は福祉的な印象で、書く書かないを
左右する性質のものではないし、
福祉に対する考え方は医師によって異なる。

かかる医師によって社会保障を受けられるか変わるのは変だし、
考え方というのはあくまで私的なものであって、
それを理由に書く、書かないというのはプロ失格だ。

社会保障費が、というのも言いたいことはわかるが、
そういうことを言いたいならそういう職に就いてやるべきで、
医師が診察室で語るべきことは、社会保障や福祉じゃない。

とか言えたら、気分いいだろうなあ(笑)

実際はこんなこと言ったら元も子もなく、
「じゃあ好きなとこ行けば」と言われて終わりなので
それは依頼者に不利益が生じてしまい、
こちらがプロでなくなってしまう。

医師とケンカするようでは、
社労士としてそこまでということだ、と
ある社労士さんがおっしゃっていた。

確かに、至言だ。

Pocket